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芯地とは、ジャケットの表地と裏地の間にある毛芯や接着芯のことをいいます。
芯地が入ることによって立体感や張り、ボリュームがでるだけではなく、型くずれやシワを防止する役割も持っています。
毛芯は文字通り、毛(フェルト)を素材とした芯地のことです。中でも最高級とされるのが、馬の尻尾を使った本バス芯。やわらかさが特徴の、らくだの毛を使ったキャメル芯、少し堅めでハリがある麻芯などがあります。
本バス芯のような高級品は、手間ヒマが非常にかかります。
表地に一針一針縫い合わせ、2000針近く縫う必要があり、高級品の代名詞のようになっています。
ただ、本バス芯を使用するには、表地との相性を考慮しなければ芯地の良さを引き出すことはできませんし、スーツも当然のことながら重くなってしまいます。
接着芯は毛芯に比べ扱いが容易で、最大の特徴はその軽さにあります。
ポリエステルやナイロンなどの素材をプレスで貼り付ける接着芯は、既製服でもっとも多く使われています。毛芯とくらべ耐久面では劣り、接着面が剥離のする能性はありますが、様々な素材に対応し、特に夏物の生地には最も適した芯地といえます。
現在では昔のようなしっかりとした重みのある生地は少なく、細番手の薄く軽量された生地が主流になっているので、薄手の春夏生地には主に接着芯、秋冬物の生地には半毛芯(毛芯と部分的に接着芯を使った仕様)を使用し、軽量化と風合いのバランスをとっています。
もちろんオーダーなので、ご希望とあれば別途費用はかかりますが、総毛芯も可能で、風合いを活かした仕立てが楽しめますし、「接着芯」「半毛芯」の指定もできます。
ただし、夏物の生地は非常に薄いため、毛芯が表に飛び出してくる恐れがありますのであまりオススメできません。
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「ネクタイって、なんで首に巻くんですか?」
あるスタッフからこんな質問を受け、考え込んでいると
「調べてブログで書いたらいいんじゃないですか」と一喝。
という訳で、ファッションの一部として、気を引き締めるためのアイテム、などなど思い入れは人によってかわってきますが、もともとの用途や、歴史についてお伝えしようと思います。
まず、ネクタイは国によって呼び方が異なります。
日本とアメリカはネクタイ。イギリスはタイでフランス はクラヴァットです。あとは似たようなクラヴァータやクラヴァッタ などがあります。
もともとは現在のネクタイのような形ではなく、首に巻く防寒用のスカーフのような物でした。
2世紀頃、ローマ帝国の時代に妻や恋人たちが、戦場へ行く兵士たちの、無事の帰還を祈り贈ったお守りのような物でした。
そして17世紀頃、フランスのルイ14世の時代に現在のような装飾用としてのクラヴァットがある勘違いから誕生しました。
祝賀会のため、ルイ14世のいる宮廷にクロアチア兵が訪れました。兵隊達の首にはスカーフのような首巻きをしており、気にかかったルイ14世は側近の者に、あれは何だ。と訪ねたところ、
クラヴァット(クロアチア兵)です。
とルイ14世に答えたそうです。
この勘違いからネクタイと同じ意味のクラヴァットが誕生したという訳です。
それと同じように、数十年後にはアスコット競馬場から「アスコットタイ」が誕生したといわれています。
この頃から、ネクタイという言葉が使われだしたといわれています。
ちなみに、現在もっともポピュラーな結び方のプレーンノットですが、この結び方は100年以上もの歴史があります。
もともとはフォア・イン・ハンドとよばれていました。四頭立てという意味で、馬車の手綱さばきに便利なようと考え出された結び方といわれています。
日本では、日米の友好関係を深めたことで知られるジョン万次郎が米国から帰国した際、所持品の中にネクタイがあったことから、ネクタイを初めて巻いた日本人だといわれています。
ネクタイは形、色、柄、結び方など組み合わせると何通りあるかわからないぐらいあります。
服装にあった物、自分にあった物を探しだせば、一生付き合える一品になるのではないでしょうか。
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先日、「なぜ、男と女では前合わせが逆なの?」という質問をされました。
確かに言われてみたら不思議ですね。
和装では男性も女性も同じ右前(右の前身頃が左前身頃の下にくる事)です。
男性が右前、女性が左前なのは洋服だけ。もちろんスーツも同じです。
もともと男女とも左前だったのが、サーベルを抜きやすいよう軍服が右前になったことで、男性の服が右前になったとか・・・
男性が着用していた高価な毛織物を裏返し、リフォームして女性が着用したため、女性の服が左前になったとか・・・
着脱させ易いように女性の服を左前にしたとか・・・(貴婦人は召使いに着脱させるためですよ、念のため)
男女ともに同じ前合わせを嫌がったからだとか・・・
女性は左前の方が授乳しやすいとか・・・
いずれも後付の強引な説明だという感じがしないでもないですね。
ファッション性や実用性・社会性が混在して流行になり、それが習慣化していったと考えるのが自然です。
余談ですが、日本の略礼服もダブルスーツが正式というのも、略礼服が一般化した当時にダブルスーツが流行していたからです。
ファッションから社会を見るのも面白いものですね。
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