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まだまだ細身スーツのブームは続いているようで、
「さらに小さくするんですか?」
近頃このような会話が頻繁に行われる状況です。
さて、このような細身のスーツはいつ頃から確立されたのか調べてみよう・・・と思いましたが、調べきれませんでした(汗) と、いうのも現在のビジネススーツの原型は英国のイングリッシュ・ドレープ・スーツです。
これは身体に沿うよう仕立てられ、見栄えはウエストをギュッと絞ったスッキリとまとまったかたちです。つまり細身のスーツではないでしょうか・・・?
結局、はっきりした答えは見つかりませんでしたので、ピチピチのスーツスタイルで有名なモッズを紹介しようと思います。
モッズとはモダニストの略語で、単にスタイルだけのことをいう訳ではありません。
簡単に言うと、1958年~1964年にロンドンの若者達が作り上げた文化、というか不良集団です。人と同じはかっこ悪い、ファッションも 聞く音楽も ライフスタイルも全て最先端でなければならない。こうした若者たちを総称して呼んだ言葉です。
モッズスーツの始まりは、1958年にブリオーニ、ダッチ、リトリコーといった職人的デザイナーによって生み出された 斬新 で エレガント なスーツ『イタリアン・コンチネンタル・スタイル』で、モッズの創始者によって取り上げられました。
中流階級育ちの彼らは、親のスネをかじってこのような仕立ての良いスーツを羽織って、当時流行っていた トラッドジャズ を聴かず、清潔で新しく 穏やかなモダンジャズを好んで聴きました。
こういった趣味からモダニストと自称するようになりました。彼らのライフスタイルはまさにカリスマ的存在でしたやがて、モダニスト達は少しづつ注目されだし、1962年にタウン雑誌にも取り上げられ、若者達(キッズ)にいっきに広まりました。
下層階級である彼らは、オーダーメードのスーツが買えるほど裕福では無いため、既製服のスーツやカジュアルなどを着こなして、モッズの気分に浸ったようです。
彼らの日常は、昼間は普通の職場につき、決してまじめでは無い働きぶりで小銭を稼ぎ、アフターファイブには毎晩、スクーターでクラブまで通って、明け方まで踊り狂い、疲れてくるとパープル・ハイツという興奮剤(ドラッグ)を常用し、ハイになった状態で眠らずに行動したそうです。
どんどん拡大していくモッズ集団、スタイルもドレッシーだったのが カジュアルへ、誰でも気軽にモッズになれたのです。
初代の純粋なモッズは、64年以降に参入してきたモッズ達と区別するため『インディビジュアリスツ』『スタイリスツ』と名を変え、自分達が本当のモッズだということを主張したのです。
しかし、現代で取り上げられているモッズは、純粋なモッズのものではなく、キッズ達が広めたファッションや音楽、スクーターなどです。
たった10年足らずの歴史ですが、彼らの残した足跡は大きく、ロンドンから海を渡りこの日本でも影響を及ぼしているわけです。
「モッズスーツつくれませんか?バンド衣装で着たいんで!」
40年たった今でもこのような注文が入ります。モッズは受け継がれているという訳です。
「もちろん出来ますよ。デザインのお好みはありますか?」
次回はモッズのファッションやコーディネートの紹介をしていこうと思います。
メンズ&レディース オーダースーツ専門店 M2PLANT