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今回は知っているようで知らない「礼服」についてです。
店舗で礼服を注文されるお客様は、ほとんどが略礼服です。
そもそも礼服には正礼装、準礼装、略礼装とありTPOによって着分けするものです

最も格式高い装いは正礼装で、昼はモーニングコート、夜は燕尾服(テールコート)を着用します。
この正礼装、その発祥は大英帝国の黄金期、ヴィクトリア朝で、産業や文化が花開いた一方、威儀が重視されていった時代です。この時代に「紳士のマナーとして服装規定」の遵守が義務づけられました。フロックコートと燕尾服が礼装化され、その後フロックコートに代わってモーニングコートが昼の正礼装になりました。
モーニングコートは「カット・アウェイ・フロックコート」の別名を持っているように、フロックコートの前裾をカットした形になっています。もともとは乗馬用にフロックコートを変形させ、朝の散歩に使用したものでした。

f128c159jpeg その後、ビジネス界で「黒のジャケットにコールパンツ」という組み合わせが流行し、ディレクターズスーツ(重役スーツ)として定着し、昼の準礼装として公認されました。
ディレクターズスーツは燕尾服の丈をカットしたラウンジジャケットが原型で、ヴィクトリア女王の長男、エドワード7世がフロックコートの代わりに黒のラウンジジャケットを着用したのが起源と言われています。
当時、晩餐会には燕尾服を着ましたが、ラウンジでくつろぐ時に燕尾服の尾っぽが邪魔になり、部屋着としてラウンジジャケットが生まれたわけです。
タキシードもディレクターズスーツと同様に、ラウンジジャケットをルーツとしています。アメリカの煙草王ピエール・ロリラード4世が主催するパーティーで、その息子であるグリスウォルド・ロリラードが、ラウンジジャケットに側章付きの黒いスラックスという出で立ちで参加したことが話題を呼び、タキシードの原型となりました。
ディレクターズスーツもタキシードも元は掟破りのスタイルから生まれ、正礼装の略式バージョンなので、幅広い用途で着用できます。

そして日本独自の礼装、略礼服はディレクターズスーツをモデルに作られたものです。当然のことですが、日本独自の正装なので世界では通用しません。
ただ、もっともポピュラーな礼装も略礼服です。
モデルとなったディレクターズスーツがダブルブレステッドが多いため、略礼服もダブルスーツが多いのですが、「正装はダブルスーツが基本」というのは誤りです。

今回は小難しくなってしまいましたが、正礼装・準礼装・略礼装の格付けは、その歴史にあったわけです。現在のビジネススーツも、これらの礼装をルーツにしている正装です。単なる仕事着という認識が強いですが、実は歴史あるスタイルなのです。

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