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最近めっきり寒くなってきました。そろそろコートを羽織る時期がやってきたのではないでしょうか。
町を歩けば、やっぱりトレンチコートがよく目に付きます。
流行を追えばトレンチコートですが、今回はあえて男らしく、男臭いチェスターコートを紹介したいと思います。

正式には『チェスターフィールドコート』と言い、もともとは19世紀に作家であり、外交政治である『フィリップ・チェスターフィールド伯爵』が由来のようです。
このコートは格式の高い正装用として、燕尾服やモーニングコートの上から羽織ることを前提で考案された物です。
形はフロックコートをもとにデザインされ、簡単に言うとシングルジャケットの丈を長くしたようなデザインです。

前合わせはシングルブレスト3つボタンか4つボタンで、前立てを比翼(フライフロント)仕立てで、衿型はノッチドラペル、上衿(カラー)はベルベットをあしらった物が正式のようです。
素材は主にウールで黒、濃紺、チャコールグレー。
胴の絞りもダーツを入れて緩やかに、胸ポケットは箱型、腰ポケットもフラップ付きとこれまたスーツ同様のデザインです。
丈はモーニングコートのテールが完全に隠れるように膝下丈です。

前合わせがダブルの物もありますが、やはりフォーマルの場では、シングルが一般的でしょう。
1860年代に大流行し、紳士達の必需品として現在に至るまでほぼ変わらぬデザインで親しまれています。

少し違った着こなしでいくと
1987年の映画『アンタッチャブル』
アル・カポネ扮する、ロバート・デ・ニーロは体重を増やしたり、髪の毛を抜いたり、歯を抜いたりと役作りのため、これでもかと思わせるほどの気合ぶりがみられます。この時に着ていたチェスターは本当にカッコイイです。
最近では『踊る大捜査線』の室井慎次のチェスターも良かったです。
ちなみに上衿がベルベットではなく、通常の共地の物は『セミチェスターフィールド』と言います。

マフィアから紳士まで着る人によって表情が違う。シンプルでいて存在感がある。男らしさの中に色気さえ感じる。まさにコートの代名詞とでもいいましょうか・・・

決して流行りのコートではありませんが、いつの時代に着ても変わらぬ男らしさを演出できるアイテムです。

メンズ&レディース オーダースーツ専門店 M2PLANT
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今でも、一部の熱狂的ファンから愛され続けるモッズスーツ。
モッズは人と同じということを嫌い、常に個性的で最先端でなければならないのです。

特に本国のイギリス物は避け、ヘアスタイルはフランス風、スーツやスクーターはイタリア物、そしてアメリカの黒人音楽。
逆に、こういった個性を持たなければ、モッズとして認められなかったといえます。

前回、紹介した初代モッズ(モダニスト)の個性派スーツ『イタリアン・コンチネンタル・スタイル』の特徴は以下のとおりです。

・全体的にタイトフィット
・生地の素材は光沢がある
・3つ釦で釦間隔は狭い
・ナローラペル、ラペルに合わせてタイも細い
・着丈、袖丈、ズボン丈は短い
・袖口は今では珍しい袖カブラ(ダブルカフ)
・幅広で肩先が角張ったスクエアショルダー
・スリットの浅いサイドベンツ、
・パンツは細身のシングルカフ
・ベルトレスのハイウエスト
・靴は先がとがっているイタリアンカットシューズ

はじめはこのスタイルでしたが、ほとんどがオーダーメイドで人と同じは嫌い。。。
ということで、個々に自分の思い通りにディティールを変化させているので、『アメトラのⅠ型スーツ』のような決まったデザインはないようです。


かわって、キッズ達のスタイルはカジュアル傾向にあり
・既製のスーツ

・スーツ以外にもフレッドペリーのポロシャツにリーバイス501のジーンズ

・派手な花柄のシャツ
・ミリタリーコートM-51(踊る大捜査線で織田 雄二が着用)

・足元にはサイドゴアブーツやデザートブーツ

・スクーターはランブレッタかベスパ(ミラーやライトが複数個 付けられデコレーションされている)
このスタイルは1979年に放映された『さらば青春の光』で見られます。
この映画の影響が強かったのか、現在でもモッズといえばこのスタイルにあてはめられます。

このモッズについては、簡略しすぎて分かりにくかったと思いますが、紹介したモダニスト、キッズ、スクーターモッズ、何も知らずにブームに乗ったスティッツなど、これら全ての総称がモッズといえるのです。

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まだまだ細身スーツのブームは続いているようで、
「さらに小さくするんですか?」
近頃このような会話が頻繁に行われる状況です。

さて、このような細身のスーツはいつ頃から確立されたのか調べてみよう・・・と思いましたが、調べきれませんでした(汗) と、いうのも現在のビジネススーツの原型は英国のイングリッシュ・ドレープ・スーツです。

これは身体に沿うよう仕立てられ、見栄えはウエストをギュッと絞ったスッキリとまとまったかたちです。つまり細身のスーツではないでしょうか・・・?

結局、はっきりした答えは見つかりませんでしたので、ピチピチのスーツスタイルで有名なモッズを紹介しようと思います。

モッズとはモダニストの略語で、単にスタイルだけのことをいう訳ではありません。
簡単に言うと、1958年~1964年にロンドンの若者達が作り上げた文化、というか不良集団です。人と同じはかっこ悪い、ファッションも 聞く音楽も ライフスタイルも全て最先端でなければならない。こうした若者たちを総称して呼んだ言葉です。

モッズスーツの始まりは、1958年にブリオーニ、ダッチ、リトリコーといった職人的デザイナーによって生み出された 斬新 で エレガント なスーツ『イタリアン・コンチネンタル・スタイル』で、モッズの創始者によって取り上げられました。
中流階級育ちの彼らは、親のスネをかじってこのような仕立ての良いスーツを羽織って、当時流行っていた トラッドジャズ を聴かず、清潔で新しく 穏やかなモダンジャズを好んで聴きました。
こういった趣味からモダニストと自称するようになりました。彼らのライフスタイルはまさにカリスマ的存在でしたやがて、モダニスト達は少しづつ注目されだし、1962年にタウン雑誌にも取り上げられ、若者達(キッズ)にいっきに広まりました。
下層階級である彼らは、オーダーメードのスーツが買えるほど裕福では無いため、既製服のスーツやカジュアルなどを着こなして、モッズの気分に浸ったようです。
彼らの日常は、昼間は普通の職場につき、決してまじめでは無い働きぶりで小銭を稼ぎ、アフターファイブには毎晩、スクーターでクラブまで通って、明け方まで踊り狂い、疲れてくるとパープル・ハイツという興奮剤(ドラッグ)を常用し、ハイになった状態で眠らずに行動したそうです。
どんどん拡大していくモッズ集団、スタイルもドレッシーだったのが カジュアルへ、誰でも気軽にモッズになれたのです。

初代の純粋なモッズは、64年以降に参入してきたモッズ達と区別するため『インディビジュアリスツ』『スタイリスツ』と名を変え、自分達が本当のモッズだということを主張したのです。
しかし、現代で取り上げられているモッズは、純粋なモッズのものではなく、キッズ達が広めたファッションや音楽、スクーターなどです。
たった10年足らずの歴史ですが、彼らの残した足跡は大きく、ロンドンから海を渡りこの日本でも影響を及ぼしているわけです。

「モッズスーツつくれませんか?バンド衣装で着たいんで!」
40年たった今でもこのような注文が入ります。モッズは受け継がれているという訳です。
「もちろん出来ますよ。デザインのお好みはありますか?」

次回はモッズのファッションやコーディネートの紹介をしていこうと思います。

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クリノリン・スタイルとは、19世紀中頃から流行したペチコートの一種です。

男性では「フロックコート・スタイル」が主流だった時代です。
貴族や中産階級だけでなく、女工、露天売り、百姓まであらゆる階層の女性に普及した初めてのモードだったようです。
ナポレオン3世の皇后ユージュニーの好んだスタイルとしても有名です。

a8e227dd.jpgクリノリンとは、スカートに膨らみをもたせるため、クラン(馬の尻尾の毛)とリン(麻)で、2つの混紡地で作るフープ(かたい物で作った輪)を縫いこんだアンダースカートです。

このクリノリンは見ためはとても優美ですが、ドレスをサラリと着るだけ。とはいかず、非常に手間がかかります。


まず、女性の体を砂時計型にすることを目的とし、ウエストにコルセットを付け、ひもで締め上げていきます。自分では出来ないので、メイドなどに手伝ってもらいます。

上記で説明した、クリノリンをウエストに付け、クリノリンをかぶせるようにペティーコートを着ます。スカートにボリュームを出すため、10枚にも及ぶペティーコートを着て、脚を完全に覆いかくします。

最後にドレスを着て完成ですが、10㎏にも達します。

実は、この当時の女性の寿命は30代だと言われています。

原因はコルセットにあり、極端にウエストを締めるので、内蔵に悪影響をあたえ血液の流れが悪くなり、着用後わずか15分程度で、手、脚、膝の温度が4~5℃下がります。
もちろん肋骨も収縮し、当時はウエスト36㎝の女性もいたそうです。
小説のヒロインが病気がちだったのはこのことが影響していたのかもしれません。
モテるためとはいえ、命がけのスタイルといえます。

現在で近い服装といえば、ロリータファッションやメイド服でしょうか・・・

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紺ブレの代表的なスタイルはトラッドです。
「トラッド」はトラディショナル(伝統的な)の略で、「ブリティッシュトラッド」が代表的なスタイルになります。
肩巾がひろく、体に沿うように絞られたウエスト、ゆったりとした2タックのパンツで、スーツの原型とも言えるモデルです。
もう一方のなじみ深いトラッドが、アメトラ(アメリカントラッド)ですが、1918年に「ブルックス・ブラザーズ」が生み出した「Ⅰ型」は、現在に至るまでスタイルもほぼ変わらず愛され続けています。
また、アメトラを原型にしたモデルも多く、アメトラと呼ぶべきかどうかわからない商品も多いです。
という訳で、基本的なスタイルを説明しますと…

紺ブレザー
・生地はフラノもしくはカシミヤ
・メタル釦
・3つ釦の段返りで中1つ掛け
・フックベント
・フロントダーツは無しで、ずん胴型のシルエット
・ナチュラルショルダー
・ラペルに入れるミシンステッチはダブル
・ポケットをアウト(パッチ)ポケットにするのも可
・胸ポケットにエンブレム(ワッペン)を付けるのも可


パンツ
・生地はこちらもフラノが基本となり、色はチャコールグレーか淡色グレー。もしくはチノパン
・ノータック
・細身のシルエット(パイプドステム)
・裾はダブルで巾3.5~4㎝
・時計ポケット


シャツ
・オックスフォードのボタンダウン
・背タックはセンターボックスで、ハンガーループ有り
・色はとくに決まりはありませんが、白か青が無難です。

・貝釦

ネクタイ
・柄はレジメンタルタイが基本。ペーズリー、小紋柄も可



・コインローファー(ペニーローファー)が基本となり、プレーントゥ、ウィングチップはもちろん、デッキシューズなども可


見た目はシンプルなコーディネートになりますので、サイズが合ってなかったり、安価すぎるアイテムだと、野暮ったく見えたりするので、ひとつひとつのアイテムに細心の注意が必要です。
これからアメトラをはじめられる方に、参考になればと思います。

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